「俊……ズルいよ、」 あの子は俊と今日会えて、私はずっと数週間会えていない。 先に会いたい、そう思うのは…… 俊のとくべつになりたいからなのかな。 目元がじわっと涙でぬれたとき。 ──ピンポーン 玄関のチャイムが鳴る。 「……えっ、誰?」 誰もいないから私が出なきゃ。 泣いてる場合じゃない。 ぬれた目元の涙を手で拭ってから、玄関まで向かう。