「そんなに引っぱったら、ストラップこわれるんだけど……」 背を向けたまま、亜莉朱ちゃんはいらだったような声でしゃべる。 「ごめんね……?でも、こうでもしなきゃ止まってくれないと思ったから……」 「いいじゃん、逃げたらそのまんまほっとけば」 「どうして?逃げる必要なんて……」 「ゆゆちゃんがっ!そう、させたんじゃん……」 「え……私?」 こっちに亜莉朱ちゃんが体ごとふり返って、唇をきゅっと噛みしめながら地面にうつむく。