独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。

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あれから数日が経ったお昼のこと。



「それで、矢追くんの記憶はよくなったかい?」


「はいっ!前の彼に戻ってくれました」



今は診察室で、先生と俊のことについて話し合い。



異状はないみたいなんだけど、ねんのために聞かれていた。



「それにしてもキセキだなー。あんなに事故の衝撃が大きかったのに、脳に異状を起こさないなんてね」


「そうですよね……でもきっと、彼が自分でキセキを起こしたんだと私は思うんです」


「へぇ、関心だねぇー。まだ若いのに実に考え方が大人だ」


「いえっ、私は……」



それを言うんだったら、先生の方が大人な考えだ。



まだ年も20代後半なのに。