チャイムが鳴ってからも、足は石みたいにピクリとも動かなかった。 ただじっと固まることしかできなくて、ぐにゃりと視界が涙でにじむ。 どうしよう……。 こんな顔で教室になんて戻れない。 「西花……」 ふと声がして、あわてて両手で目をこする。 ドアに目を向けると、佐々木くんが心配そうな顔で立っていた。 「佐々木くん、どうしたの?」 私はふふっといつもの笑顔を作る。