魔女の恋は空回る

 おばあちゃんが軽々と使ってた魔法なのに、いざ自分の番となると苦戦した。

 何度、竜巻を起こす呪文を唱えても、悲しいかな、無風…。

 その度に背中から聞こえてくる笑い声にイライラするし!

 お母さんが反発したのも当然じゃない!

 30分以上は経ったかなぁ。

 そのとき、竜巻が発生した。成功したんだ。

 でも、雑草も花もぜーんぶ根こそぎ抜けちゃった。

「竜巻が大き過ぎだねぇ。花だけ埋め直して」

 土埃もひどかった。なぜジャージに着替えさせられたのか、その理由がよく分かった。

 でも無風と大竜巻を経験すると、何となくコツを掴むことができたように感じる。

 花のすぐそばの雑草を抜くには小竜巻、一度にたくさんの雑草を抜くには中竜巻…。

「センスあるねぇ。毎週末、通ってもらおうと思ってたのに…」

 おばあちゃんがガッカリしているのが、スカッとして嬉しかった。