ああ、ドキドキするー。

 どうか、どうか、ハヤト君も5を引きますように!!

 そのときに、確かに感じた。ううん、視えた、という方がしっくりくるかもしれない。

 これ、魔力だ!! 魔法だ!!!

 おかしい…。

 私は今朝もあのマズーい煎じ薬に耐えて、お母さんからも太鼓判を押してもらってから、登校したんだもん。

 呪文なしで魔法を使えれるはずがない…と言うことは、私以外の誰かが魔法を使った!?

「5でーす」

 ハヤト君が5と書かれた紙をヒラヒラさせて言った。

 私、サキちゃん、そして、その次にハヤト君の名前が並んだ。

 もう疑いようがない。

 やっぱり、サキちゃん、あなたがもう1人の魔女だったんだね…。

 サキちゃんの魔法のお陰、とはいえ、ハヤト君と同じ班になれたのは、ぶっちゃけ嬉しい! 嬉しいんだけど…

 …サキちゃんもいっしょ、か。

 サキちゃん、ハヤト君とますます仲よくなっちゃったりするのかな……