私は帰宅すると、さっきのハヤト君のことを思い出して考えた。

 『じゃ、そういうことで』の『そういうこと』って、どういうことなんだろう??

 もしかして、あれは、いわゆるフラグってやつでは!?

 期待で胸が早鐘を打つ。

 でも…ただの勘違いだったら、恥ずかし過ぎる! 身のほどを弁えないと…。

 とにかく、フラグでも、フラグじゃなくても、休日にハヤト君と会えて、学校とは違う、ちょっと特別な時間を共有できたことに変わりはないのだ。

 ハーブティーのお店をやっててくれて、お母さんには感謝しかない!



「ただいまー」

 夕方になり、お母さんも帰ってきた。

「お疲れ様。夕食にする?」

 お父さんが聞いた。

 お母さんが仕事をする土曜日には、いつもお父さんと私が夕食を作ってる。

 『うん、お腹空いてる』ってお母さんが返事するのを聞いて、私は手を洗って、ダイニングテーブルに着いた。