魔女の恋は空回る

「点数稼ぎ…したくって…」

「点数? 何の?」

「小山の…オレに対する好感度…って言えばいいのかな? ちょっとは上がった…かな?」

「はっ? えっ!? 最初から、ハヤト君が優しいのは知ってるし、そういうところ、いいなって思ってて…」

 そうだ、とっくにハヤト君のこと、特別に想ってる。

 …って、私ってば、ついうっかり、『いいなって思ってて』なんて、とんでもないこと言っちゃったっ!

「マジ!? そっか、へへ……じゃ、そういうことで。オレ、こっちだから!」

 早口にそう言うと、ハヤト君はものすごい速さで走り去ってしまった。

 えっ? えっ!?

 短い会話だったから、頭が追いつく前に終わっちゃったけど……

 今のって、何だったの??