い、今の何？

　しばらく自分の瞳を観察してたけど、再び猫目になることはなかった。そこで、リビングに戻ることにした。

「あ、もう魔法の効果が切れたのね」

　お母さんが言った。

「そういうことかぁ。もうずっとこのままだったら、どうしようって、一瞬、焦ったー！」

「ずっと続く魔法なんて、伝説級の魔女にならないと使えないわよ」

　お母さんが笑い飛ばした。

「呪文を唱えるときにどのぐらいの魔力を込めるかで、持続時間は変わってくるのよ。その辺は、おいおい分かってくると思うんだけど…。うーん、そうねぇ、魔法を解除するための魔法、教えてあげよっか？」

「あ、それは知っておきたい。教えて！」

「自分でかけた魔法を解除できるだけだからね。他人の魔法を解除する魔法は高度だから、もっと魔法使えるようになったら、教えてあげるわ」

　お母さんのレクチャーを受けている間も、お父さんはずっと呆然としていた。