私は古文が苦手。そして、大っ嫌いだ。
だから、おばあちゃんの家から持ち帰った本を、今日までほったらかしにしていた。
でも、1日1魔法ずつでいいって思うと、それほど苦痛ではないかもしれない。
よおっし、読みますか!
その日の夜、私は自分の部屋で、その布製の表紙を開き、1ページ目を読み始めた。
最初の魔法は、猫目、つまり、暗くてもよく見える目にする魔法だって。初っ端からうさん臭いね。
よく見てみると、難しい文字の横には決まって、薄い鉛筆の文字がある。
小学生だったお母さんの筆跡かなぁ。こんな可愛いマル文字、間違っても、おばあちゃんではないと思う。
余白にはやっぱり可愛い字で『夜に便利な魔法だよ!』って書かれている。
いやいや、明かりを点ければいいじゃん…お母さん、何時代の子だったの!?
猫目になる魔法なんかじゃ、ハヤト君を想うこの恋の助けになるわけないよね。お母さんに、思い切って恋愛運アップの魔法を教えてほしいって頼んだ方が早いかも…。
だから、おばあちゃんの家から持ち帰った本を、今日までほったらかしにしていた。
でも、1日1魔法ずつでいいって思うと、それほど苦痛ではないかもしれない。
よおっし、読みますか!
その日の夜、私は自分の部屋で、その布製の表紙を開き、1ページ目を読み始めた。
最初の魔法は、猫目、つまり、暗くてもよく見える目にする魔法だって。初っ端からうさん臭いね。
よく見てみると、難しい文字の横には決まって、薄い鉛筆の文字がある。
小学生だったお母さんの筆跡かなぁ。こんな可愛いマル文字、間違っても、おばあちゃんではないと思う。
余白にはやっぱり可愛い字で『夜に便利な魔法だよ!』って書かれている。
いやいや、明かりを点ければいいじゃん…お母さん、何時代の子だったの!?
猫目になる魔法なんかじゃ、ハヤト君を想うこの恋の助けになるわけないよね。お母さんに、思い切って恋愛運アップの魔法を教えてほしいって頼んだ方が早いかも…。