次の瞬間、お母さんの手から、私の手に何か温かいものが流れ込んできた。
手を離すと、ほんの一瞬、私の右の掌に不思議な文字のようなものが浮かんで、そして消えた。
「魔女の古語で、『よろしく』とか『あなたの敵ではありません』とか、友好を示す言葉よ」
私は文字が消えた後も、自分の掌を見つめた。面白ーい。
「本当だったら、ツムギの方からも、お母さんにこの文字を送るの」
「え、でも、初対面でいきなり握手ってできる? ハードル高くない?」
「そこは、ほら、お互いに魔女だって分かってるから。『珍しい仲間に会えたー!』っていうノリで、ね。でも、電車の中とかで魔女を見かけたからって、もちろんあいさつはしないわよ? そういうときは、お互い気付かないフリをするわ」
「私も、他の魔女に気付いたり、魔女式のあいさつを送ったり出来るようになるかな?」
「おばあちゃんにもらった本を読んで、1日1個ずつ、順番に魔法を覚えていったらいいと思うわ。魔法に慣れれば、魔力を感じることもできるようになるはず。それに確か、あの本の後半に、魔女式あいさつが載ってたわ」
それは、やる気が出る気がする。
「分かった。私、もう1人の魔女が誰なのか突き止めて、魔法を使った理由を確かめたいから、やってみる」
手を離すと、ほんの一瞬、私の右の掌に不思議な文字のようなものが浮かんで、そして消えた。
「魔女の古語で、『よろしく』とか『あなたの敵ではありません』とか、友好を示す言葉よ」
私は文字が消えた後も、自分の掌を見つめた。面白ーい。
「本当だったら、ツムギの方からも、お母さんにこの文字を送るの」
「え、でも、初対面でいきなり握手ってできる? ハードル高くない?」
「そこは、ほら、お互いに魔女だって分かってるから。『珍しい仲間に会えたー!』っていうノリで、ね。でも、電車の中とかで魔女を見かけたからって、もちろんあいさつはしないわよ? そういうときは、お互い気付かないフリをするわ」
「私も、他の魔女に気付いたり、魔女式のあいさつを送ったり出来るようになるかな?」
「おばあちゃんにもらった本を読んで、1日1個ずつ、順番に魔法を覚えていったらいいと思うわ。魔法に慣れれば、魔力を感じることもできるようになるはず。それに確か、あの本の後半に、魔女式あいさつが載ってたわ」
それは、やる気が出る気がする。
「分かった。私、もう1人の魔女が誰なのか突き止めて、魔法を使った理由を確かめたいから、やってみる」



