魔女の恋は空回る

 お母さんはカウンター越しに、身を乗り出した。

「どんな魔法だったの? 危ない目に遭ったの?」

 バスケットボールが当たったんだけど…

「ショコラが言うには、部活の時間に、私を運動場に誘導する魔法だったらしいよ。でも、何でそんな魔法を使ったのか、目的がさっぱり分かんない」

「気味が悪いわね。誰が魔女なのかは分かってるの?」

 私は首を横に振った。

「向こうは、ツムギが魔女って知ってて、やったのかしら?」

 今度は、『さあ』と、首を横に傾けた。

「ああ、じれったいわね。ショコラちゃんを今すぐここに呼んで」

「どうやって?」

 私はショコラを呼んだことがなかった。いつもタイムリーに向こうからやってくる。

「私に御用?」

 またしても、タイミングよく、ショコラが現れた。

「私とツムギは繋がってるから、私に会いたいって思ってくれるだけでいいわ」

「へぇー」

「使い魔って、便利でしょ?」

 ショコラは得意げに言った。