下校中、私が1人になったタイミングで、ショコラが近づいてきた。

 私はそのことにすぐ気付いたけど、黙って歩き続けた。

「そんなに心配しなくていいわ。ツムギのお母さんには、魔法を使ったこと、内緒にしておいてあげる。あの程度なら、暴走したってほどではないしね。それに基本的には、私、ツムギの味方なの。ただ、気になったことがあって…」

 気になること?? ショコラの方を見た。

「席替えのとき、ツムギ以外の魔力を感じたわ」

 私以外の魔力? そんなことってあり得るの?

「それって…どういうこと?」

「もう1人、魔女がいて、魔法を使ったってこと」

「えっ!?」

 驚いて大きな声を上げちゃったから、前を走ってた自転車がキイィーッと急ブレーキで止まった。