席替えはくじ引きで決める。

 黒板には、事前に、机の配置とそれぞれのくじ番号が書かれてる。

 さっき魔法を使っちゃったのを反省して…ではなくて、窓からショコラの視線を感じてだけど、心を無にした。

 そうして、狙わずに、手に最初に当たったくじを引いた。

 三角形に折り畳まれた紙を開いて、自分の引いたくじ番号を確認した。

 うわー、1番前…

 荷物を持って、席移動すると、すぐ横から声がした。

「隣だね、よろしく」

 背中に羽が生えそうなぐらい、自分が浮かれたのが分かる。

 そんな予感がしてた! やっぱり魔法って効果あるんだ。すごーい!

 そう、窓際でも、廊下側でも、教卓の真ん前でも、どこだっていいの。この人の隣なら!