私はぷぷっと笑ってしまった。だって、いかにもお父さんって感じ。

「それ以降も何度か話したけど、冗談だと思ってると思う」

 お母さんはそこでため息をついた。

「あーあ。お父さんが一般人だから、てっきりツムギも魔女じゃないと思ってたのになー。しかも、覚醒したてで不安定だからまだ不確かなんだけど、ツムギの魔力、お母さんよりも強そうだわ。それなのに、呪文も唱えずにボールに魔法をかけちゃうなんて…お母さんはツムギにどう対処してあげたらいいのかしら…」

 お母さんは眉間にシワを寄せた。

「…気が進まないんだけど、週末、おばあちゃんに会いに行こっか…」

「えーっ! おばあちゃん?」

 それは私も気が進まない。