魔女の恋は空回る

「部活中に、私を運動場に向かわせたのは?」

「それもオレ。あれはホント、ごめんな。遠くに小山がいるのが見えて…。小山が部活の時間に外にいるのって、珍しいじゃん。オレ、魔法を除くと、唯一の特技がバスケだから、小山にまた見に来てもらいたかったんだ。オレのこと、見直してくれないかなって期待して。でも、いざ小山に来てもらったら、力が入り過ぎちゃって、小山にボールぶつけちゃったんだよな。あれは大失敗だった」

「ワザとじゃなかったんだ…」

 今度はハヤト君が慌てる番だった。

「それだけは絶対ないよ」

 2人で目を合わせた、ふふっと笑った。
 
「今回の校外学習で同じ班になったのも、ハヤト君が魔法使ったからなんだね?」

「そう。くじ引いて、いかにも偶然ってフリしようって、必死だった」

 いくら恋愛経験がなくって、『鈍過ぎ』って言われる私にも、もう十分過ぎるほど、ハヤト君の気持ちが伝わった。