魔女の恋は空回る

 私は、夕食作りで灰をカブった髪に、シャンプーを泡立てた。

「あっ、ツムギちゃんのシャンプーいい香り! 何てやつ?」

「これ試供品なんだ。私も初めて使う。よかったら、残ってるの、使ってみる? たぶん、サキちゃんの分ぐらいは十分、残ってるよ」

「わっ、嬉しい」

「はい、どうぞ。試供品の1回分って、量が多いよね。どんだけ超ロングヘアーを想定してるの? ってぐらい」

「でも、そのお陰で、私とツムギちゃん、おそろいの香りだよ、ふふっ」

 その後も、サキちゃんとおしゃべりが弾み過ぎちゃった。

 結局、湯船に浸かれたのは2、3分だけだった。

「きゃー! 大変、もう時間ないっ!!」

「急いで着ないと、次のクラス来ちゃう!!」

「パンツ、ロッカーに忘れてるよっ」

「きゃー! 恥かくところだった」

 私たちはいちいちケラケラ笑った。