宿泊する部屋は、二段ベッドが4台ある、8人部屋だった。だから、隣の班の女子たちと相部屋になった。

「お風呂って、ゆっくり入れないんだよね?」

「15分で、脱いで、洗って、浸かって、着てって、めっちゃ忙しいらしいよ」

「私、お腹でてるから、見ないでね」

 昼間はずっと男女混合で行動してたから、女子一色になると、ガラッと雰囲気が変わったように感じる。昼間がワイワイしてたのに対して、今はキャッキャしている。

 私たちはスリッパの音をパタパタさせながら、大浴場へ向かった。

 銭湯や温泉は平気なのに…。知らない人とよりも、よく知ってる友達と裸のお付き合いの方が恥ずかしい。

 みんなして脱ぐのを躊躇した。もちろん私も。

 そのとき、サキちゃんが大胆に言った。

「『せーの!』で脱ごうよ! 早く洗って、湯船でゆっくりしよ!」

 サキちゃんの号令に合わせて、みんなで一斉に脱いだ。

 一旦、裸になってしまうと、意外とへっちゃらかも。