魔女の恋は空回る

 飯ごう炊さんとカレー作りは、米を研ぐ係、肉を切る係、それから野菜を切る係に分かれることにした。

「ええいっ…肉って、なかなか切れないんだね。肉がボロボロになってくー。みんな、ごめーん」

 ジャガイモの皮を剥く私の隣で、肉係のサキちゃんが奮闘してた。

「ね、押し切りが難しいなら、引き切りしてみたら?」

「あっ、ホントだ。こっちの方が簡単に切れそう。ツムギちゃん、さっすが」

 他の班の男子たちも、サキちゃんが気になるようで、チラチラ覗いてた。

「オレも丸田さんの作ったカレー食べてー」

「嫁になってほしいわ」

「それな! 毎日、丸田さんの手料理、食べれたら、最高!」

 当然、サキちゃんにも聞こえているはず…。

 私は、サキちゃんの様子を横目で確認した。