魔女の恋は空回る

 薪割りになると、意外にもサキちゃんが張り切った。

「ツムギちゃん、テニス部で鍛えたこの腕力、見ててねー」

 ガッコーン!! ガッコーン!!!

 可愛い顔で、次々に割っていった。

「オレらにもやらせてくれよ」

「あっ、つい夢中になっちゃった。ごめん。男子の見せ場を全部取っちゃダメだよね」

 ハヤト君が少し弱ったような顔をした。

 私は…というと、美術部の細腕だもん。みんながある程度、細くしてくれた薪を、さらにチマチマと極細にしただけだった。

「ツムギちゃんの割った薪は、着火するときに役立つから!」

「サキちゃん、慰められると、逆にツラいー! やめてー!」

「なら、カレー作りで挽回して」

「えっ、カレーって、誰が作っても同じ味だよね?」

「あははっ、それでもツムギちゃんのカレー、期待してる」

「サキちゃん、無茶を言わないでっ」

 そう言いつつも、サキちゃんの笑いにつられて、私まで笑っちゃった。