「君たち、こんな大勢でゾロゾロやって来て、何か用ですか?」

「今度の校外学習のキャンプファイヤーで、先生に関するクイズを出したいと思いまして、そのためのインタビューです」

 ハヤト君が先頭を切って職員室に入ると、ハキハキ話までしてくれた。

 先生とハヤト君との声の対比がスゴい。

「そういうことなら、理科準備室に移動しましょうか。他の先生方に迷惑だから…」

 えっ、部活開始まで、そんなに時間ないのに…。長話するつもりもないんだから、ここでさっさと終わらせたいよー。

 でも、通路を塞いじゃってて、他の先生たちのジャマになってるのも事実だもんね…。

 私たちはおとなしく、理科準備室へ場所を移した。

「で、何を聞きたいの?」

「その…奥さんとの馴れ初めを…」

「馴れ初め? ごく普通ですよ。だって、妻も中学校教員だから、職場です」

 えっ、あれ!? し、職場?

 みんなも豆鉄砲をくらった鳩になってる。