魔女の恋は空回る

 グッと手に力を入れてみた。

「あの先生って、授業中も淡々と授業するだけで、雑談しないよね? だから、家族構成とか知らないけど、左の薬指に指輪してる、ってことは結婚してるよね?」

 うつろだったはずのサキちゃんの目が輝き出した。

「それ、私も思ってた! 何てプロポーズしたんだろ!?」

「おっ、小山のお陰で、丸田が生き返った!」

「ハヤト君は、ひと言、余計なの!」

 でも、それをきっかけに、話し合いは弾み始めた。

「先ずは、やっぱり出会いから聞こうよ」

「見合いじゃないの?」

「じゃあ、見合いと、そうだなぁ…、職場の2択にすればいいじゃない? 見合いを選んで、全員正解でもいいよ」

「そうだね。次は、やっぱり、初デートはどこへ行きましたか? だね」

「先生、話下手だから、映画とか行ったかな?」

「だったら、選択肢は、映画と…ボウリング、とか?」

「何とかなりそうだね。明日の放課後すぐ、職員室へ行って、サクッと聞いて、部活が始まるまでにさっさと帰ってこよう!」

「オー!!」