魔女の恋は空回る

「もう、1班が1組担任、2班が2組担任…でいいよな」

「質問カブりは有り? 無し?」

「調整してる時間ないから、有りでいこう。先生が違ったら、答えも変わるし。答えが同じでも、それはそれで面白い」

「決まったな!」

 みんなが散り散りになったタイミングで、サキちゃんが動いた。

 クイズ大会を提案した男子に近付いて、話しかけた。

「私がクラスの空気を凍らせちゃったのに、助けてくれてありがとう」

 小声でお礼を言った。

 その男子は、『そんなこと…』って顔を赤くして照れた。

 今までは笑って流してただけで、ホントはずーっと嫌な思いを我慢し続けてきたんだろうな。『素を出していきたい』って言ってたのは、こういうことだったんだ。

 でも、これじゃ、サキちゃんは被害者なのに、サキちゃんが悪いみたい。少なくとも、サキちゃんは、自分が悪いと思ってるんだろうな。