「へっ!? 私が?」

「うん、ツムギちゃんが」

「ハヤト君じゃなくて??」

「どうしてハヤト君に連れてってもらうの? ツムギちゃんのお母さんのお店でしょ?」

 そうなんだけど…

「まあ、サキちゃんがそれでいいなら……あっ、サキちゃん、悩み事はある? 改善したい体質とかでもいいんだけど。お母さんのお店、ちょっと特殊なの。お客さんの要望を聞いて、それに合わせたハーブティーを用意するんだ」

「その、やきもち焼きなところ、何とかしてもらってくれ。クックック…」

「もう、ハヤト君が悪いんだからね?」

「はい、はい。ごめんなさい」

 な、何? これって、痴話喧嘩??

 やっぱりサキちゃんとハヤト君は付き合ってる?

 そして、サキちゃんはこんなふうに、よくやきもちを焼いてるってこと?

 ショックだよー!

 じゃれ合う2人をそばで見てるのって、ツラい……

 涙がにじみそうになったときだった。