こんなふうに怒られたら、男子は漏れなくデレデレになって、何でも言う通りに従っちゃうね……と思ったけど、ハヤト君ほどのモテる男子だと、そうでもなかったみたい。

「うーんと…」

 渋い顔をした。

 何で? そんな後ろめたい話なんかじゃなかったよね?

 代わりに私が答えることにした。だって、いっしょに出かけてから、サキちゃんには気安く話せるようになったもんね。

「私のお母さん、ハーブティーのお店を経営してるの。それで、少し前にね、ハヤト君が、私のお母さんのお店に来てくれたの」

「えーっ! どうしてその情報、私にも教えてくれなかったの? どうして私も誘ってくれなかったの? どうして、どうして? 私も行きたかったのにっ」

 サキちゃんがハヤト君に詰め寄った。

 えっ、何、この雰囲気?