「いや、あれは趣味なんてもんじゃないっしょ」

「うん、どうも違ったみたい。お母さんなりに、ハーブのこと勉強して、真剣らしいの」

「あの…ええっと…アレって、小山のお母さんのオリジナル?」

「ん? ハーブは、お母さんがその場でブレンドしてたの、ハヤト君も見てたでしょ? お母さんのオリジナルブレンドだよー」

「そういうことじゃ…」

 そのとき、私は後ろから肩を叩かれた。

「何、話してるの?」

 うわっ! 不意打ちにびっくりしちゃった。

 私ってば、ハヤト君とのおしゃべりについつい夢中になり過ぎてたみたい。

 後ろにいたのは、サキちゃんだった。

「ね、何の話? 私も混ぜてよー」

 サキちゃんはハヤト君を軽くにらんだ。そんな表情でもサキちゃんだと可愛い。