魔女の恋は空回る

 お母さんは笑った。

「いいの、いいの。あの人、使い魔いっぱいいたんだから。スミちゃん、構ってもらえなくて寂しがってたから、大喜びで契約してくれたわ。元々、おばあちゃんの使い魔だったから、おばあちゃんの居場所がすぐに分かるらしくって。だからおばあちゃんへの用事は、いつもスミちゃんにお願いすることにしてるの」

「使い魔って、終身雇用じゃないんだね。なんか意外ー。ねぇ、だったら、ショコラも別の魔女の使い魔だったことがあったりするのかな?」

「そうだとしても、不思議じゃないわねー。ううん、むしろ、そうだったって考える方が自然だわ。私たちだけで想像してても、らちが明かないから、ショコラちゃんをここに呼びましょ。直接聞いてみればいいじゃないの」

「だから、うちはペット不可でしょ?」

「別に構わないでしょ。他の住人に見られるわけじゃないんだし。そもそも、ショコラちゃんは猫の姿してるけど、猫じゃないんだから…」

「えっ? 猫じゃないって…じゃあ、何なの?」