「それに、ツムギちゃんって、センスいいから。文房具やハンカチみたいな、ちょっとした小物、いつもいいなって思ってたの。シンプル目なのに、どれもさりげない可愛らしさが必ずあって…」

 褒められると悪い気はしなかったし、誘われた理由も分かってスッキリしたものの、代わりにものすごく驚いた。

 だって、だって、サキちゃんはクラスの女子の中で、間違いなくNo.1にみんなから注目されてる子なんだよ!? 

 そのサキちゃんが、こんな地味子な私の持ち物に目を留めてただなんて、信じられる?

「わ、私なんかでいいんだったら」

 戸惑ったけど、私だってサキちゃんとは仲よくなりたい。班のメンバーとしても、同じ魔女としても…

「ツムギちゃんがいいの! きゃっ、楽しみ」

 ドキッ!

 サキちゃんがハシャぎながら、チラッとだけハヤト君の方を見た気がした……