君の笑顔〜アナザーストーリー〜

その橋の下には小川が流れている。

俺は都会の喧騒よりも、こういう静かなところが好き。

小川とか見ると心が洗い流される気がする。

さらさらと流れていくきれいな水。

俺の心も綺麗になるような気がする。

橋の上から小川を覗き込んで、俺は呟いた。


「なんかこの風景いいね。俺好きだな」


舞岡さん、わかる…?

好きな風景は好きな人と一緒に見たい。

もっとその風景が好きになるから。

もっとその風景が輝くから。


舞岡さんも俺を真似して小川を覗き込む。


でも…舞岡さんの視線はすぐに小川からそれた。

その視線は俺に浴びせられた。

俺はすぐに気付いたよ。

舞岡さんが俺を見つめているってこと。

俺も舞岡さんを見たい。

だけど、今舞岡さんを見たらばっちり目が合うよな…。

多分俺は恥ずかしくて舞岡さんより顔を赤らめてしまうかもしれない。

だから、舞岡さんの視線には気付いていないふりをして、俺は下に流れる小川を見つめていた。