高崎裕一。高校2年生。17歳。
 両親とも医者。
 成績は、学年で1・2位。私も1・2位のため、敵意されている。
 スポーツ万能で、特にバスケ・サッカー・陸上が得意らしい。
 将来有望。先生からの評判も良く、爽やかで優しくて真面目。時期、生徒会長候補。
 容姿端麗で、ファンクラブもある。王子様的存在である。

 私は、彼が苦手だ。才色兼備で申し分ない。
 私がテストでトップを取ると気に入らないような感じ。
「今回は、負けたなあ。次回は頑張るよ。」
と笑顔で言ってる振りして、笑ってないかんじ。
 たぶん、親からも期待されてて、2位が許せないんだろう。
 私は、どっちでもいい。期待はされているけど、医学部に入れればいいし。
だから、彼とは関わりたくなかった。

そんな彼が、プールに用事があるとは思わないけど。
何しに来たんだろう。
「こんにちは。今、女の子から追われてて、プールって意外と穴場なんだよね。」

『あっそう。プールを逃げ場にしないでほしいわ。』
プールは私にとって神聖な場所。なんかむかつく。

「頑張って。じゃあね。」
帰ろうとした。

「あ、待って。杉山さんに話があるんだ。」

『え?私に話?』

「そうそう。実はそのために来た。」 

『私に話ってなんだろう?』