奏さんが、施設に暮らしていることは知っていましたが。
実際に来るのは初めてですね。
建物全体が鮮やかなグリーンに塗られ、道路と敷地内を隔てる門も、同じく緑色に塗られています。
施設名を示すプレートの字体もポップな印象で、何だか大きな幼稚園のような施設ですね。
奏さん曰く、この施設に入っている子供の平均年齢は、大体小学校低学年から中学年くらいで。
奏さんのように、高校生で入所している子供は少ないのだとか。
そもそも、義務教育が終わると同時に、施設はその子供の面倒を見る義務がなくなります。
よって、中学校を卒業するなり、さっさと一人立ちしてしまう子供も多いそうです。
奏さんのように、高校の卒業を望む者は、引き続き高校卒業まで面倒を見てくれるそうですが。
その先は、施設から追い出されるそうです。
義務教育も終わってますしね。
それを高校まで延長して見てやったんだから、これ以上の面倒は見られない、ということです。
そしてこの施設では、奏さんのような長期入所児童だけでなく。
短期入所、つまりショートステイも請け負っており。
何らかの事情で、実家にいられなくなった子供を、短期間預かる役目を担っているそうです。
そしてそういう子供達は、総じてまだ幼く、下は赤ん坊から、上は精々小学校低学年くらいまでで。
それ以上の年齢の子供が、ショートステイを利用することは、あまりないそうです。
施設内の平均年齢が低めなのは、そのせいでしょうね。
それでなくとも高校生である奏さんは、施設側からは少数派な上。
車椅子生活で、介助が必要である点から、煙たがられているそうですが。
いくら所内の平均年齢が低かろうが、奏さんが少数派だろうが、車椅子だろうが。
区別なく、丁寧に接してもらいたいですね。
と思うのは、私が我儘だからでしょうか?
すると。
「瑠璃華さん。おはよう」
と、門を出てやってきた奏さんは言いました。
「奏さん。おは…」
と、私は言いかけ。
そして、訂正しました。
「奏さん。やっほー」
「!?」
と、奏さんは愕然としていました。
久露花局長式挨拶を、奏さんに試してみたのですが。
やっぱりあれは、久露花局長だからこそ通用するもののようですね。
実際に来るのは初めてですね。
建物全体が鮮やかなグリーンに塗られ、道路と敷地内を隔てる門も、同じく緑色に塗られています。
施設名を示すプレートの字体もポップな印象で、何だか大きな幼稚園のような施設ですね。
奏さん曰く、この施設に入っている子供の平均年齢は、大体小学校低学年から中学年くらいで。
奏さんのように、高校生で入所している子供は少ないのだとか。
そもそも、義務教育が終わると同時に、施設はその子供の面倒を見る義務がなくなります。
よって、中学校を卒業するなり、さっさと一人立ちしてしまう子供も多いそうです。
奏さんのように、高校の卒業を望む者は、引き続き高校卒業まで面倒を見てくれるそうですが。
その先は、施設から追い出されるそうです。
義務教育も終わってますしね。
それを高校まで延長して見てやったんだから、これ以上の面倒は見られない、ということです。
そしてこの施設では、奏さんのような長期入所児童だけでなく。
短期入所、つまりショートステイも請け負っており。
何らかの事情で、実家にいられなくなった子供を、短期間預かる役目を担っているそうです。
そしてそういう子供達は、総じてまだ幼く、下は赤ん坊から、上は精々小学校低学年くらいまでで。
それ以上の年齢の子供が、ショートステイを利用することは、あまりないそうです。
施設内の平均年齢が低めなのは、そのせいでしょうね。
それでなくとも高校生である奏さんは、施設側からは少数派な上。
車椅子生活で、介助が必要である点から、煙たがられているそうですが。
いくら所内の平均年齢が低かろうが、奏さんが少数派だろうが、車椅子だろうが。
区別なく、丁寧に接してもらいたいですね。
と思うのは、私が我儘だからでしょうか?
すると。
「瑠璃華さん。おはよう」
と、門を出てやってきた奏さんは言いました。
「奏さん。おは…」
と、私は言いかけ。
そして、訂正しました。
「奏さん。やっほー」
「!?」
と、奏さんは愕然としていました。
久露花局長式挨拶を、奏さんに試してみたのですが。
やっぱりあれは、久露花局長だからこそ通用するもののようですね。


