あの日に交わした約束は、思い出の場所で。

「奈央は相変わらず運動音痴だな。おまけにどんくさい。そこだけは七年前と変わってない」


……この状況はなに?

……これは、夢の中?

優しく微笑む遥がそこにはいた。


夢じゃ、ない。夢にまで見た光景が、目の前に広がっているんだ。


「……はるか。……なんで」

触れようと思えば触れられる。手を伸ばせば届く距離に遥がいる。



「なんで遥が……」

心の声が小さく漏れた。

「軽い脳震とうだって。おでこのたんこぶは一週間もすれば治るから心配いらないって」

今そんなことはどうでもいいんだよ。さっき触れた痛みなんて、もうこの瞬間にはどこかへ消え去っていたんだから。

たんこぶなんて一生治らなくてもいいから、遥に聞きたいこと、話したいことがたくさんある。