あの日に交わした約束は、思い出の場所で。

「奈央?」

「ん?」

「ぼんやりしちゃってどした?あ!さては大野のこと考えてたな〜」

澪にも伝わってしまうくらい私って顔に出やすいのかな。

「もう、違うってば。どうやったら後半出なくて済むかなぁって考えてたの」

「私にパスしてくれればフォローするから。諦めずに頑張るんだよ、恋するオトメちゃん!」

「変な呼び方しないでよね」

こんなふうに面倒なところはあるけれど、澪といるとその明るさにつられて、悩みとかどうでもよくなる。

だからいつも一緒にいてくれてること、本当はすごく感謝してるんだ。


そんな話をしていると、あっという間に休憩が終わり後半が始まった。

五分間の休憩で体力を温存したのか、みんなやけにはりきっていた。


試合開始から五分もしないうちに、私のクラスは攻めの姿勢になっていた。

でも、自分から積極的にパスをもらおうなんてことはしない。

そんなことをしたら逆に足手まといになって迷惑をかけるかもしれないから。


私の仕事はせいぜい相手チームのドリブルやパス回しを邪魔することぐらいだ。あとは自分のところに来たボールを、とにかく自分のチームの人にパスすること。

今のところ、ボールはゴールに近いほうにあるから、当分こっちには来ないだろうと思っていた。