あの日に交わした約束は、思い出の場所で。

……もしかして今、抱きしめられてる?

一瞬なにが起こったのかわからなかった。


「……結人くん?」

私は分厚いコートを着ていたけれど、それでも結人くんの温もりが伝わってきた。

背中に回された大きな手が、私を優しく確実に抱きしめてくれていた。

「俺、今すげー幸せ。平田のこと、大事にする」

結人くんが耳元でそう呟いた。


抱きしめられている状態で言われてよかった。顔を見られないで済む。

……だって今私、顔も耳も真っ赤だと思うから。


——高校二年生の冬。

私はきっと、また大切にしたいと思える人に出会えたんだ。