あの日に交わした約束は、思い出の場所で。

「あっでもお父さんとお兄ちゃんにも作ったから、正確に言うと結人くんだけじゃないんだけど……ってそうじゃなくて」

なにも言わないで私の言葉を待っていてくれる結人くんは、優しい。

素直じゃない私のこと、よくわかってるなぁと思う。


「えっと……あの、なんていうか」

自分の不器用さが泣けてくる。

可愛いセリフなんて思いつかない。昨日ネットで検索して家で練習してくればよかったなぁ……

「……告白の返事、してなかったからさ」


急に二人の間に緊張が走った気がする。

「……あの、私でよければ、付き合ってください」

そう言うと同時に勢いよく頭を下げた。


「えっ?」

……その反応はもしかして、待たせ過ぎて心変わりしたとか?

「……えっと、だめだった?」

恐る恐る結人くんの方を向く。


「ダメなわけ、ないじゃん。まじで言ってる?俺でいいの?」

「俺でいいのって、結人くんは私にはもったいないぐらいの人だよ」


俯きがちにそう言った直後、私の身体は温かさに包まれた。