「あ〜私、ダメダメな女じゃん。私のバカヤロー!」

ベッドにうつぶせになって足をバタバタさせながら、枕に向かって叫ぶ。いつもの癖だ。

それに、そのときの私はすごく意味不明な答えを言った気がする。


好きな人に「好きな人がいるのか」なんて、私だったら怖くて聞けない。

私は今まで結人くんの好意に気がつかなくて、色々と失礼なことを口にしていたのかもしれない。


ふと先のことを想像してみた。

これから先、結人くんがそばにいてくれたら、きっと七年間の寂しさもどうでもよくなるくらい、たくさん笑っていられるかもしれない。

だから、そんなに悩むこともなく答えは決まった。


ただ、『返事は今じゃなくていい』と言われ、逆に言い出すタイミングがわからなくなってしまった。

改めて「付き合ってください」そう面と向かって言うには、仲がいいからこそ余計に恥ずかしい。