あの日に交わした約束は、思い出の場所で。

「てか結人くん、遥と私が幼なじみってことは、みんなには絶対に内緒だからね。妬みの対象になるのはごめんだから」

「そんなん、言われなくても言わないよ」

「この前澪がいる前で言いそうになってたじゃん」

「いつも冷静な平田が焦ってるところ、見てみたいなぁと思って」

「もう！澪にバレたりでもしたら一瞬で広まっちゃうんだから」

「でもさ、ほんとにいいの？隣のクラスなんだから挨拶ぐらいすればいいのに」

私は首を振る。

「いいの」

いいんだ、これで。これから先もこの距離で。