あの日に交わした約束は、思い出の場所で。

「ごめんね。また別の機会にでも」

「うん。それで、なくしたものって?」

「あぁうん。私のスマホに付いてた黄色のストラップわかる?あれなんだけどさ」

「あぁ!あの謎めいたキャラクターのやつね」

結人くんって意外とよく見てるんだなぁと感心する。

「そうなの。あんなのって思うかもしれないんだけど、結構大事にしてたものだから」

「平田あれやけに大切にしてるよね。よく眺めてるじゃん」

「うん、ばれてた?」

というかそこまで見てたの!すごい観察力。まぁ隣の席だからね。

「あれ、人からもらったやつなんだよね。もうお守りみたいになっちゃって、ないと落ち着かないっていうか……」

「じゃあ俺も探すの手伝うよ」

「えっいいよいいよ!私一人で。寒いし、いつ見つかるかもわかんないし」

「付き合ってくれたお礼。一人よりも二人の方が早く見つかるでしょ?」

「……でもやっぱり申し訳ないから大丈…『ほら、行くよ!』」

そう言って私の手をとって歩き出す結人くんは頼もしくて、昔の遥を思い出した。

優柔不断だった私を、遥はいつもこんなふうに引っ張ってくれてた。


冷え症の私は手袋をつけてるから結人くんの手の温度は伝わってこない。

でももしなにもない状態で繋がれていたとしたら、友達同士だとしてもドキドキしてたと思う。