それにしても、駅前はカップルで溢れていてみんな幸せそうだ。

今日がクリスマスイブだと実感せざるおえない。

私と結人くんも周りから見たら普通のカップルに見えてるだろうなぁ。

結人くんは私とそういう関係に思われても気にならないのかな。


そういえば、結人くんって好きな人とかいないのかな……

というか、イブに隣にいるのが私でいいのか?

背の高い結人くんの横顔をふと見上げた。

結人くんって澪から聞く話だとすごくモテてるみたいだし。

バスケ部のエースで勉強もよくできて、顔だって子犬みたいに可愛い顔してるし。


「ん?どうした?」

そう、この顔。目がくりくりで小顔で、今どきなふわっとした髪型がよく似合ってる。

きれいな瞳に吸い込まれそうになった。


っじゃなくて、

「えっあ、いや、結人くんって背が高いかなぁと思って」

ジロジロ見過ぎだってば!絶対変に思われてる。


「なんだ、そんなこと」

適当な嘘でごまかしたけど、爽やかに笑ってくれたから助かった。