あの日に交わした約束は、思い出の場所で。

顧問の出張で部活がたまたま休みだった今日の帰り際、遥の姿を昇降口で見かけた。

随分と背が高く見えた。

……七年も経てば、いろいろ変わるよな。


——七年。

七年前までの思い出なら数え切れないくらいあるのに……

この空白の七年、遥がそばにいてくれたらどんなによかっただろう。

……私は、七年前までの遥しか知らないんだ。


——ねえ遥。

遥はこの七年、なにを思ってどんなふうに過ごしてた?

私は遥のこと、一度だって忘れたことはなかったよ。


遥はもう、私のことなんて

……これっぽっちも頭にないのかもしれない。