——四月。桜の花びらが舞う、暖かな今日。

スーツを着た私と遥は、大学の入学式に出席していた。

三月、無事に高校を卒業した私たちは同じ大学に進学した。


私が第一志望にしていた大学に、遥の学びたいこともあったため、同じ大学を目指すことになった。

私のほうが早めに受験勉強を始めたはずなのに、要領のいい遥は余裕の合格だった。


『遥と一緒にキャンパスライフを送りたい』その一心で勉強を頑張った。

合格できたことに変わりはないが、私はおそらくギリギリの合格だったと思う。