私は家に帰ってから、机の引き出しを開けた。

そこに入っていた小さな小物入れから、あのストラップを取り出した。

遥は私と離れてから今日までずっと、あのストラップをつけていた。

一度は外してしまったけれど、私はもう一度このストラップをスマホに付けた。


「それにしても、いつ見ても可愛くないんだよなぁ」

でもいいんだ。誰になんと言われたっていい。

私と遥をつなぐ大切なものだから。それに、遥にもらった大切なものだから。


このストラップを二度と外すことがないように、七年越しに始まる、遥とのこれからの日々を大切にしていこう。

そんなことを思いながら、私はストラップをそっと握りしめた。