あの日に交わした約束は、思い出の場所で。

「……ううん、なんでもない。ごめんね」

イライラしていたのは、結人くんだけが原因じゃないと思う。

こんな中途半端な気持ちの自分自身に対してもだ。


二人が前を向いてから、隣にいる結人くんにすぐに謝った。

「ごめん。せっかく楽しい場所に来てるのに」

「いや、俺のほうこそごめん」

謝られると申し訳なくなる。


……なんとなく、最近ずっと、心が落ち着かないんだ。

忙しい毎日を送ってるからだ、そう思いたかった。

混んではいたけれど、一通りのアトラクションに乗ることができた。

それから少し休憩しようということになり、丸テーブルを囲うイスに四人で座った。

「あっ私、結人くんとあそこの売店でソフトクリーム買ってくるよ。行こ!結人くん」

結人くんが答える間も与えず、腕を掴んで歩き出す。

なるべく二人の時間を作ってあげないと。