あの日に交わした約束は、思い出の場所で。

次の日の朝、いつもより早く目が覚めたこともあり、家を早めに出た。


「……寒い」

春本来の暖かさがやってくるのは、まだまだ先かなぁという感じだけど、あと二週間ちょっとで春休みがやってくる。


いつもより二十分も早く着いた学校の下駄箱で、遥と偶然会った。

「奈央」

びっくりした顔の遥が名前を呼んでくれる。

昨日みたいに「平田」って呼ばれなくてよかった。


「……遥、おはよう」

「おう。おはよう」

会話がぎこちないのは、やっぱり昨日話したことが関係しているからだと思う。

お互い無言になってしまい、私から口を開く。

「……昨日は、ありがとうね」

「いや、別に大したことしてないし。もう大丈夫なのか?」

「うん。もうなんともないよ。遥が保健室まで運んでくれたの?」

「そうだよ。……奈央、太ったな」

愕然とした。七年ぶりに会って、そんな失礼なこと言う?

「……ひどい。そりゃあ七年も経てば体重だって増えるよ」

「俺と同じぐらいかもな。いや、俺よりちょっと重いかも」

ありえなくもないリアルな感想だったから、余計に傷つく。

制服を着ててもわかる。遥細いし、脚とか特に。

「そういうことは、思ったとしても口にしちゃいけないんだよ」

ほんっとデリカシーないなんだから!