わたしは驚く。 「え…」 「凛(りん)から聞いた」 「あ…」 わたしは目を逸らす。 「……うん」 「…そうか」 「ならごめん」 「俺、その願い叶えてやれないわ」 相可(おおか)くんの手が伸び、わたしの頬に触れる。 え…唇が近づいてきて…。 ちゅ、と唇に柔らかいものが触れた。 「…?」 一体何が起こってるの? 頭の中はパニック状態で何も考えられない。 相可(おおか)くんはゆっくりと唇を離す。 聞きたいのに言葉が出てこない。 「なんで今、俺がキスしたのか分かるか?」 窓の外で、ふわふわの雪が降る。