林崎(りんざき)くんが真剣な表情で見つめる。 「飴をあげたのは俺だった」 「でも『体調悪そうだから』って」 「飴をあげるように言ったのは“銀(ぎん)”だったって言っても?」 わたしは驚く。 「え…」 「席が離れた。だから諦める」 「本当にそれでいいの? 雪羽(ゆきは)ちゃん」 揺らぎたくないのに。 ねぇ林崎(りんざき)くん、 どうしてそんなこと聞くの? パタパタッと駆けてくる音が聞こえた。