「ニャー」 猫が鳴いた。 お母さんは和解してから玄関の前で待つことはなくなった。 だからいない。 でも、喘息持ちだから動物のふわふわの毛が体に良くなくて触れられないのは変わらない。 だけど、そんなのもう、ぜんぶどうだっていいの。 “今すぐ抱き締めたい” わたしは駆け出してしゃがみ込み、猫をぎゅっと抱き締める。