一つ結びのおばさんは悲しげな顔をする。 「まぁ、それで猫ちゃん最近、飼い主さんの帰りを待ってさ迷っていたのね」 「動物病院のナースさんで美人でまだ若いのに大変ねぇ」 「いつ戻ってこれるか分からないみたいよ」 ショートカットのおばさんは哀れみの目で猫を見た。 「可哀相に」 わたしは自分の口に右手を当てる。 そんな…。 近所のおばさん2人は歩いて行く。 猫は何食わない顔をして尻尾を振っている。 わたしの両目が潤む。 猫一人になっちゃったんだね。 あっ…。 猫が一瞬、過去の自分に見えた。