「お母さ…」 わたしが言いかけると、相可(おおか)くんの眉が下がる。 「分かりません」 「中3の時、突然、両親が出て行きました」 「それでも2人から仕送りはあってなんとかバイトしながら高校には通えています」 お母さんは自分の口に両手を当てる。 「ごめんなさい、私無神経なことを…」 相可(おおか)くんは首を横に振る。 「いいえ」 「お話聞けて良かったです」 相可(おおか)くんは優しく笑う。