今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄


「お父さん、違うの」

日向(ひゅうが)先生に、『マラソンは見学でいい』」
「『交通事故にも合いかけたわたしを走らせることは出来ない』って言われたけど」

「わたしが『走らせて下さい』ってお願いしたの」

「それは彼に命令されてだろう?」

 お父さんの問いかけに、わたしは首を横に振る。

「違う」
 そう否定すると、わたしはぎゅっと羽織っている黒のパーカーの裾を掴む。

 相可(おおか)くんは、ただ黙ってわたしを見つめる。